べにきちへお越しのお客様へ
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どうぞよろしくお願いいたします。
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年末年始の予定
12月27日~1月2日までは、お休みとさせていただきます。
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明日から帰省しますので、メールの返信など、少し遅れがちになるかもしれません。
ご了承ください。
明日の準備をしつつ、今日何本か帯が仕上がりました。
その中でも透け透けの生地2点。
夏物の生紬
ピーニャ(パイナップルの葉の繊維)
生紬の方が柔らかい雰囲気の仕上がりです。
ピーニャは繊維が極細(髪の毛より細いぐらい)なので、シャキッとエッジのきいた仕上がりです。
ピーニャの水元の様子です。面白いので撮影してみました。
濡れたティッシュがフワフワ漂っているみたい。
繊維が水に濡れて、透明に。
クダモノトケイソウ
胡粉(白)の多い色は、まるで模様が浮かび上がっているようです。
今回は地染めなしですが、地染めをするとこんな感じです。
こちらは、織り模様のある厚めの絹です。
この「南国花模様」、「藍型ですか」と時々聞かれるのですが。。。
紅型には「藍型(えーがた)」という技法があって、簡単に言うと、型置きした生地を藍(琉球藍)に浸けて染めます。
(最近は引き染めが多いそうです。そういえば藍色の顔料を引いている工房もありました)
一方「南国花模様」のこの配色は、藍染めではなく、全て顔料で染めています。
色数もかなり多いです。
藍型は、出したい濃淡に合わせて糊伏せしながら、何回かに分けて生地全体を藍に浸けるのですが、仕上がりがシンプルなので、それと比べるとこの南国花との違いはすぐに分かると思います。えー、分かりにくい説明ですが、とにかく並べてみればすぐ分かるということで。
また、藍型は、その昔「庶民の紅型」であったように、素朴さが特徴です。
でも「南国花模様」は、素朴さは似合わないので、青系の色だけで表現しつつ、華やかさ・鮮やかさも感じられるように、明度・彩度・コントラストなど色々計算しながら染めています。
また、藍色の濃淡でありながら、もともとの花の色彩を感じられるようにと考えています。
白黒写真でも、色彩を感じられるようなものがありますよね。
そんな感じで、見えているものから、それ以上の感覚や世界が広がることを目指しています。
紅型というよりは、絵画のような作業でしょうか。
藍型には藍型の魅力があります。「藍型?」と聞かれるので、藍型にからめて作品解説してみました。
先日の金城昌太郎先生の個展では、物語の一場面のような図案がたくさんあって、楽しくやさしい作品に刺激をいただきました。
ものすごく紅型そのものでありながら、紅型の枠にとどまらないという感じでした。
「センスいいな~!」と心の中で連呼しながら見ておりました。
技術は訓練すればどうにでもなりますが、表現は、自分ではどうにもならない生まれつきのセンスと、本当にいいものを見る目と、それを素直に受け取ることでどうにかしないとですね。
今年は、この「生まれつきのセンス」と格闘した一年でもありました。
格闘してもいい結果にならないようなので、生まれつきのセンスとどうにか付き合いつつ、たくさんいいものを吸収していこうと思います。
今年最後に新しく入荷したパネルです。
「動物の行進」
今回は黄色塗装の細めの木枠で仕上げてみました。
明るく楽しい仕上がり、トラとライオンと枠の黄色がいいバランスです。
ちょっと時間がないので、HP掲載は年明けになります。
来年もどうぞよろしくお願いいたします!